2022.春『レッドヒル図鑑』
お花のリレーがいつまでも♪
サクラの季節が過ぎましたが、レッドヒルの「お花のリレー」は始まったばかり。たくさんのお花が次々とバトンタッチしていきます。5月中旬頃からローズガーデンのバラや宿根草が。下旬からはスイレン池の温帯スイレン。ローズガーデン近くのボーダーガーデンは6月頃に色合いが華やかに。気温がぐっと高くなる7月頃からは熱帯スイレンが咲き始めてスイレン池がさらににぎやかになります。
バトンタッチとは言いましたが、どの植物たちもすぐには主役の座を譲らず、とても長いことお花を咲かせてくれるので、同時にいろいろな景色を楽しめます。
もちろんこれら以外にも紹介しきれないほどの植物がきれいな花を咲かせたり、素敵な香りを風に乗せて漂わせたり、実を付けたりと、園内のあちらこちらでのびのびとこの季節を謳歌しています。園内をぐるっと散策していただくと、もれなくいろいろな出会いがありますよ。
池のギャングふたたび
毎年恒例としている熱帯スイレンの植込みですが、昨年は手痛い失敗をしてしまいました。
スイレン池で植込みをする前に、いったんこころ池で2週間ほど苗を養生します。というのは、こころ池には池のギャングことザリガニが少ないからです。スイレン池にはギャングの巣窟があり、小さい苗を植込みするとあっという間に葉や茎を切られてしまうのです。そのため、イタズラされない大きさまで苗を大きくする必要があるからです。
ですが昨年はこころ池でのギャングの勢力が拡がっており、見事なまでに被害に遭ってしまいました。その後、別の場所で養生しなおし、遅れはしましたがスイレン池で元気に花を咲かせてくれるようになってひと安心。
イタズラはほどほどにしてもらいたいのですが、どうしても大好きなようです。
たくさんの植物が花を咲かせてくれますが、年に一度、この時この一瞬という植物もあります。園内スタッフでも見られないこともあり、よく来られるお客様に「咲いていたよ」と教えていただくことも。
レッドヒルの魅力がぎゅっと詰まったこの季節。ゆっくりと園内の散策をお楽しみください。
文/村松 潤一
赤塚植物園「レッドヒル ヒーサーの森」は、世界各国の公園を巡り歩いてきた園主 赤塚ひさ子が、荒れていた山に少しずつ“命”を吹き込み、日本の風土に合った四季を楽しむ里山としてよみがえらせました。
シンボルツリーは「世界一のっぽの木」と呼ばれている「センペルセコイア」です、別名「レッドウッド」と呼ばれているセンペルセコイアが、小高い丘にはたくさん植えられていることから「レッドヒル」と命名されました。
シャクナゲを中心に約1,000品種1万本以上の花木や四季の草花を楽しむことができ、森の息吹を感じ、大人も子どもたちも楽しく自然環境や花に触れ、心が豊かになる里山庭園です。
〒514-2221
三重県津市高野尾町2877番地
☎ 059-230-7789
※料金、開園時間等、詳しくは下記ホームページをご覧ください。
⇒https://www.redhill.co.jp/
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