星澤幸子の和食のチカラ 2022年3月-4月 ニンニクとニラ
日本の春を彩る桜のシーズンとなりました。とはいえ、季節の変わり目にはご用心。まだまだ肌寒い日もあり、体のことを考えると油断はできません。
また、新年度ということで、入学、入社、人事異動など新たなステージに臨む方も多いでしょう。慣れない環境で、知らず知らずのうちに心と体が疲労困憊というケースも考えられます。こんな時こそ、日々の食事でスタミナを養いたいもの。
スタミナをつけるための食材と言えば、ニンニクやニラが思い浮かびます。共通するのは一癖ある「におい」です。そのにおいのもとが、アリシンという物質。ニンニクやニラに含まれていて、ビタミンB1の吸収を助けて、疲労回復や滋養強壮に効果があるのです。さらに免疫力を高めて、がんの予防にも効果があると言われています。
今回は、そのニンニクとニラを使ったお料理をご紹介します。
オメガ3脂肪酸やビタミンを豊富に含むしめ鯖には、ビタミンとミネラルが豊富な三つ葉を加えます。そしてたっぷりのニンニクをきかせたオイル少なめドレッシングをかけてサラダ感覚で召し上がって下さい。
また、「ニラ餃子」は、主役のニラに、餃子に定番のニンニクは加えずに、ショウガ風味でさっぱりといただきます。
ちょっと疲れているなと感じたら、ご家族のお顔に疲労の気配を感じたら、ぜひ食事でのリカバリーを試してみてください。
このページでご紹介するレシピ
ヘルシーなのにスタミナサラダ
三つ葉としめ鯖のサラダ
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【材料】(4人分)
三つ葉 100g/しめ鯖 1枚/パイロゲン キャップ1杯/糸寒天 5g/ニンニク 2片/ごま油 大さじ1杯
【調味料】
酢 大さじ2杯/しょうゆ 大さじ1杯/てんさい糖 小さじ1杯/豆板醬 小さじ1杯
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【作り方】
- しめ鯖は1cm厚さの削ぎ切りにして、パイロゲンを振りかけておきます。三つ葉は水に浸してパリッとさせ、3~4cmの長さに切り、糸寒天は水で戻してから、水気をしっかり絞ります。それらを軽く混ぜ合わせて器に盛ります。
- フライパンにごま油を熱して、薄切りにしたニンニクを焼き、香りが立ったら、あらかじめ合わせておいた調味料を加えます。沸騰したらすぐに火を止め、器に盛りつけておいた材料にかけます。
- 全体を絡めるように混ぜていただきます。
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ニンニクは十分に香りが立つまで焼きましょう。
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熱々の状態のドレッシングをかけて、全体を絡めます。
ショウガ風味のスタミナ餃子
ニラ餃子
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【材料】(2人分)
豚ひき肉 150g/ニラ 1束/キャベツ 200g/塩 小さじ2杯/ショウガ 1片/ぎょうざの皮 20枚/油 大さじ2杯
【調味料】
しょうゆ 大さじ1杯/酒 大さじ1杯/ごま油 大さじ1杯/コショウ 少々/パイロゲン キャップ1杯
【タレ】
しょうゆ、酢、練り辛子 各少々
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【作り方】
- キャベツはみじん切りにしてポリ袋に入れ、塩を加えてもみ、出てきた水気を絞ります。豚ひき肉、ニラ、おろしショウガ、パイロゲン、調味料を加えて粘りが出るまでよく混ぜます。
- 餃子の皮にタネを等分にのせ、皮の周りに水を付けて包み、油を熱したフライパンに並べて焼きます。
- 薄くこげ色がついたら1cm程の高さまで熱湯を注ぎ、フタをして火が通るまで焼き、蓋を取って余分な湯があれば捨て完全に水分を飛ばします。
- 焼き目を上にして器に盛り、タレをつけていただきます。
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キャベツは塩を入れよくもみ込んで水気を絞りましょう。
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調味料といっしょにパイロゲンを加えて。
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ポリ袋のスミと切って、餃子の皮にタネを等分に絞り出します。
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蓋をとって、余分な水分は飛ばします。
星澤幸子(ほしざわ さちこ)さん
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料理研究家。北海道南富良野町生まれ。札幌テレビ「どさんこワイド」の料理コーナー「奥様ここでもう一品」に25年毎日出演し、北海道の素材にこだわったお手軽な料理を紹介。その出演回数は現在もギネス記録を更新中。2009年「東久邇宮文化勲章」を受賞。著書は『あなたに贈る食の玉手箱』(ワニ・プラス)他多数。
星澤クッキングスタジオ公式サイト
http://www.hoshizawa-s.com
レシピ撮影/大滝恭昌