旬のものを食卓に―発酵食品で家族の免疫力を高めよう

星澤幸子の和食のチカラ 2020年7月 洋のヨーグルトと和の納豆、味噌


新型コロナウイルスの流行で免疫力に関心が集まっています。免疫力が高ければ、ウイルスに感染しにくく、たとえ感染しても重症化しにくいと言われています。風邪を治す薬を作ったらノーベル賞もの、という話を聞いたことがある方もいらっしゃることでしょう。市販の風邪薬はすべて、つらい風邪の症状を緩和するもの。風邪を根本から治すのは、私たちの体に備わっている精緻な免疫システムなのです。

では、その免疫力を強化するにはどんなものを食べればいいのか。
おすすめは発酵食品です。発酵食品にはさまざまな菌が含まれています。ヨーグルトにはビフィズス菌、チーズには乳酸菌。発酵食品大国の日本の食材なら、納豆には納豆菌、みそ煮は麹菌、漬物には乳酸菌、という具合です。これらの菌が腸内細菌を元気にし、腸内環境にプラスに働くのです。

そして、人の免疫の70%はなんと腸が担っているのです。自分や家族の健康を考えて、毎日の食事に発酵食品を上手に取り入れましょう。今回は発酵食品の「洋の代表」ヨーグルトと「和の代表」納豆とみそを使ったレシピを紹介します。

このページでご紹介するレシピ


いつもとひと味違う健康お漬もの
旬野菜のヨーグルトみそ漬け

【材料】(2人分)
プレーンヨーグルト 200g/みそ 大さじ3杯/パイロゲン キャップ1杯/コショウ 少々/ズッキーニ(黄) 1/2本/キュウリ 1本/オクラ 4本/塩 適量/ミョウガ 3本/生シイタケ 2枚

【作り方】

  1. ヨーグルトは、キッチンペーパーを敷いたザルに入れて、30分程置いて水切りし、厚手のポリ袋に入れ、みそ、パイロゲン、コショウを加えて滑らかにします。
  2. ズッキーニは棒状に切り、キュウリは塩でこすり洗いして水で流し、縦半分の3㎝長さに切ります。生シイタケは石付きを取ってさっと茹でます。
  3. ズッキーニとキュウリ、オクラ、ミョウガは塩をふって10分程置き、にじみ出てきた水気をキッチンペーパーでふき取ります。
    ゆでたシイタケと一緒にヨーグルトの袋に入れ、空気を抜いて冷蔵庫で1日漬けます。
  4. ヨーグルトの漬けだれごと器に盛ります。

ヨーグルトはキッチンペーパーで水気を切っておく。

漬けだれの決め手はパイロゲン。

塩をふったことで出てくる野菜の水気をふき取る。

お肉の代わりに納豆を使ってヘルシーに
納豆キーマカレー

【材料】(4人分)
納豆 3パック/小麦粉 大さじ2杯/タマネギ 1個/ショウガ、ニンニク 各1片/トマト 1個/ピーマン 3個/油 大さじ1杯/ご飯 4膳分/ゆで卵 2個

【調味料】
カレー粉 大さじ2杯/ウスターソース、トマトケチャップ  各大さじ2杯/塩 小さじ1/2杯/しょうゆ 大さじ1杯/パイロゲン キャップ1杯

【作り方】

  1. 納豆に小麦粉を加えて混ぜておきます。タマネギ、ショウガ、ニンニクはみじん切り、トマト、ピーマンは粗みじん切りにします。
  2. 鍋に油を熱し、タマネギ、ショウガ、ニンニクを入れて炒め、フタをして蒸し煮します。
  3. タマネギがすき通ったらトマト、調味料を加えて10分程度、煮込みます。そこに納豆、ピーマン、パイロゲンを加えて、再度軽く火を通します。
  4. 皿によそったご飯の脇に③のキーマカレーを盛り、半分に切ったゆで卵を添えます。

野菜はみじん切りと粗みじんに。

あらかじめ納豆に小麦粉をまぶしておくことでカレーにとろみが。

最後にパイロゲンを加えて軽く火を通す。


星澤幸子(ほしざわ さちこ)さん

料理研究家。北海道南富良野町生まれ。札幌テレビ「どさんこワイド」の料理コーナー「奥様ここでもう一品」に25年毎日出演し、北海道の素材にこだわったお手軽な料理を紹介。その出演回数は現在もギネス記録を更新中。2009年「東久邇宮文化勲章」を受賞。著書は『あなたに贈る食の玉手箱』(ワニ・プラス)他多数。

星澤クッキングスタジオ公式サイト
http://www.hoshizawa-s.com

 

 


レシピ撮影/大滝恭昌