星澤幸子の和食のチカラ 2019年2月 冬の食卓で大活躍、大根のお手軽レシピ
冬の野菜の代表といえば大根。煮てよし、炒めてよし、ナマでよしと、今や冬に限らず食卓に欠かせない野菜です。
しかも、葉から根、そして皮まで、捨てるところのない優秀な食材でもあります。ジアスターゼというでんぷん分解酵素が豊富で、消化を助け、胃もたれにも効果抜群。根の部分に多く含まれる辛味成分、イソチオシアネートには抗菌効果や発がん抑制作用があるとも言われています。
また、葉にはβカロチンが豊富なうえに、ビタミンC、ビタミンK、ビタミンE、さらにはカリウム、カルシウムまで含まれており、これを知ったらもう捨てられなくなるはずです。
葉から根まで、それぞれの部分にあった調理法で、大地からの贈りものである豊かな栄養素を美味しく摂取したいものです。
酒かすの風味でいつもと違う大根煮に
大根の酒かす煮
【材料】(4人分)
大根 400g/細切り昆布 ひとつまみ/酒粕 100g/大根葉 少々/赤唐辛子 少々/油 大さじ1杯/水 カップ1杯/しょうゆ 大さじ1杯/パイロゲン キャップ1杯
【作り方】
- 大根は皮をこすり洗いして縦4つ割りにしてから、ひと口大の乱切りにします。
- 鍋で油を熱して大根を入れて炒め、表面が透き通ったら細切り昆布、分量の水、しょうゆを加えて煮ます。
- 串が刺さるようになったら火を止めて酒かすを細かくして加え、パイロゲンも入れて溶けるまでゆっくり混ぜます。
- 器に盛って、粗みじん切りにした大根葉と唐辛子をあしらいます。
手作りゆず大根を食卓に
ゆず大根
【材料】(4人分)
大根 600g/塩 小さじ2杯/柚子の皮 中1/2個
【調味料】
てんさい糖 大さじ2杯/酢 大さじ2杯/柚子の絞り汁 中1/2個/パイロゲン キャップ1杯
【作り方】
- 大根は3~4㎝長さに切ってから皮をかつらむきにし、1㎝角の拍子木切りにします。
ポリ袋に入れて塩を加えて混ぜ、5分程置いてから軽く揉んで水気を絞ります。 - 柚子の皮はよくこすり洗いして薄くむいて千切りにします。果肉は種を取って搾ります。
- 大根の入ったポリ袋に柚子の皮、搾り汁、パイロゲン、調味料を加えて混ぜ、30分程漬けてなじませます。
星澤幸子(ほしざわ さちこ)さん
料理研究家。北海道南富良野町生まれ。札幌テレビ「どさんこワイド」の料理コーナー「奥様ここでもう一品」に25年毎日出演し、北海道の素材にこだわったお手軽な料理を紹介。その出演回数は現在もギネス記録を更新中。2009年「東久邇宮文化勲章」を受賞。著書は『あなたに贈る食の玉手箱』(ワニ・プラス)他多数。
星澤クッキングスタジオ公式サイト
http://www.hoshizawa-s.com
レシピ撮影/大滝恭昌