星澤幸子の和食のチカラ 2018年6月 梅干し
昔から「梅はその日の難逃れ」と言われるほど、さまざまな薬効を持つ梅干し。
腸を整え、便通を改善し、食あたりを防ぎ、疲労回復にも効果があることが知られています。最近では、梅干しに含まれる「バニリン」という成分にダイエット効果があることもわかってきました。
今月は、その梅干しを使った料理を紹介します。梅雨どきから夏にかけてのちょっと鬱陶しい時期。さわやかな口当たりでなおかつ、体にいい梅干しを積極的に食卓に取り入れたいものです。
このページでご紹介するレシピ
「さっぱり」がうれしい
ゆで豚の梅おろしそば
【材料】(2人分)
そば(乾燥) 150g/豚しゃぶしゃぶ肉 150g/大根 カップ1杯/パイロゲン キャップ1杯(約5.5cc)/梅干し 2個/しょうが 1片/万能ネギ 少々
【めんつゆ】
水 カップ2杯/かつお節 ひとつかみ/しょうゆ 大さじ4杯/みりん 大さじ4杯
【作り方】
- 鍋に水、細かく揉んだかつお節、調味料を入れて火にかけます。沸騰したら1~2分コトコト煮て冷まして濾します。
- そばは茹でて、冷水でしめて器に盛ります。そばを茹でた湯で豚肉を茹でて水を切ります。
- 大根は皮をこすり洗いし、皮のまますりおろして軽く水気を絞ります。
すぐにパイロゲンと種を取って叩いた梅干しを加えて混ぜます。
しょうがはみじん切りにし、万能ネギは小口切りにします。 - そばの上に豚肉、大根おろしを盛って万能ネギをちらして、器のわきからめんつゆを注ぎます。
梅雨の食卓にもう一品
揚げナスの梅だれ
【材料】(2人分)
ナス 4本
【梅だれ】
梅干し 1個/みりん 大さじ1杯/酢 大さじ1杯/塩 ひとつまみ/パイロゲン キャップ1杯(約5.5cc)
【作り方】
- ナスはへたを取り縦半分に切って、1cm幅の斜め切りにして水に放し何度も水を替えてアク抜きします。
- 梅干しは種を取って果肉をたたき、調味料、パイロゲンと混ぜ合わせます。
- 厚手の鍋に油を深さ1cmほど入れて中温に熱し、ナスを揚げて熱いうちに梅だれをかけていただきます。
星澤幸子(ほしざわ さちこ)さん
料理研究家。北海道南富良野町生まれ。札幌テレビ「どさんこワイド」の料理コーナー「奥様ここでもう一品」に25年毎日出演し、北海道の素材にこだわったお手軽な料理を紹介。その出演回数は現在もギネス記録を更新中。2009年「東久邇宮文化勲章」を受賞。著書は『あなたに贈る食の玉手箱』(ワニ・プラス)他多数。
星澤クッキングスタジオ公式サイト
http://www.hoshizawa-s.com
レシピ撮影/大滝恭昌