AKATSUKA グリーン通信 2019.6月号
また、あの暑~い夏がやってきます。うだるような暑さが続くと、花の手入れもおっくうになりますが、そんな時期にピッタリなのが熱帯スイレン。暑さで弱ってくる他の花たちを尻目に、ほとんど放任状態でも次々と花を咲かせてくれます。
スイレンというと、大きな池で咲いているイメージがありますが、それは大型になる温帯スイレンの話。小さなバケツでも栽培でき、場所いらずで楽しめるのが熱帯スイレンの特長です。
熱帯スイレンのおすすめポイント
● 水を貯める容器(水鉢)は、直径20㎝程度のバケツでもOK。ドウベンやミロク等のミニ品種なら、もっと小さな器でも楽しめます。
逆に大きな器を使えば大きく育ち、大きな花を咲かせてくれるのが面白いところです。4号サイズの苗は中身の9㎝カップをそのまま水鉢に入れても花が咲いてきますが、余裕があれば5~6号の浅鉢に植え替え、40㎝程度のスイレン鉢で育てると大きな花がたくさん咲いてきます。
● 花が次々と咲いてきます。シクラメンのように、葉一枚につき花が一輪上がってきます。夏の間、一週間に葉が2~3枚展開してくるので、そのペースで花も上がってきます。10月まで花が咲いてくるので、夏に株を入手すれば、少なくとも30輪以上の花が楽しめることになります。
● 暑くても元気いっぱいです。真夏の炎天下では日中に水温が40℃を超えることもありますが、熱帯スイレンは全く弱る様子もなく咲き続けてくれます。
手を入れるとビックリするほどのお湯の中で元気に育ち、涼し気な花を咲かせる姿には毎回驚かされます。
● 花は水面から立ち上がって咲きます。葉に隠れることなく、よく目立ちます。花は3日間の命ですが、その3日間の開花中、ドラマチックに姿を変えながら開閉を繰り返すのも興味深い性質です。
● とても良い香りがします。品種により、香りの質や強さは若干の違いがありますが、まるで香水のような良い香りが楽しめます。切り花にもできるので、室内に持ち込み、香りを身近に楽しむのもおすすめです。
● 水やりが簡単です。水鉢に溜める水は替える必要はありません。株元まで水が減る前に、注ぎ足してやれば大丈夫です。水を足すときには容器いっぱいになるまで水を入れておけば、注ぎ足すのも何日かに一回で済みます。
その他のお手入れ
● 置き場所
日当たりが大好きです。花を楽しむためにはとにかく日に当てることがポイントとなります。少なくとも半日以上の日当たりで育てることが大切です。日中水温が40℃近くになっても夜に下がれば大丈夫なので、夏の西日でもOKです。
● 肥料
肥料切れすると花が咲かなくなってしまうので、夏の間は月に一度、専用肥料を土に埋め込みます。9㎝カップの場合、専用肥料が入れられないので、プロミック等の錠剤型肥料を使います。
● 病害虫
アブラムシの防除には、オルトランDX粒剤を水の中に振り入れればOK。ボウフラもわきにくくなります。葉が茂ってくるとアブラムシが出やすくなってくるので、注意しましょう。
次回は冬越しやムカゴ繁殖など、熱帯スイレンのおもしろ裏技をご紹介します。
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文/グリーンアドバイザー 倉林雪夫
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