AKATSUKA グリーン通信vol.256 2020.7月号『レッドヒル図鑑 』
スタッフ恒例の熱帯スイレン植え
温帯スイレンと違って寒さに弱い熱帯スイレンは、冬の寒さでほとんど枯れてしまいます。そのため毎年6月中旬頃に新たに植付けをしています。
この日の天候は雨。陽が差さず、さらに雨で保湿ができるため植付けにはベストコンディション!その理由は、熱帯スイレンは、水の中に根鉢(根と土)の部分が浸っていると、葉が鉢の外に出ていても萎れないのですが、水の中から出してしまうと、土が湿っていてもみるみる萎れてしまうからです。
それでは池の桟橋に熱帯スイレンと道具が準備できたので、プラ舟に積み込んでいざ出発!
池の中に沈んでいる鉢のところまで曳航して作業開始。コイが遊んだ鉢の中は土が減っているので土を足し、熱帯スイレンは肥料が好きなのでこちらも忘れずに施します。そして植付けをして水中に戻します。
適応力がすごく、水面に浮いた葉が裏返っていてもいつの間にか元に戻っていますし、葉が短くて水面に届いていなくても心配無用。2~3日で水面にぷかっと伸びてきます。
その後はぐんぐん成長し、ひと月後には手のひらサイズの大きな花を楽しませてくれるようになります。今年は15品種40株を桟橋周辺から滝に向かって植付けしました。花が水面からすっと立ち上がって咲くことや、花びらが温帯スイレンと比べるとやや尖っていること、葉の切れ込みや模様があるものなどが特徴なので探してみてください。写真の苗がとても大きくなっているのにびっくりすると思います。
また熱帯スイレンには素敵な香りがあるのですが、池の中なので楽しめないのが残念。見本鉢を用意しておきますので、咲いていたら香りを楽しんでください。
新しい夏の見どころのご紹介
今年の春にオリエンタル系のユリを「シャクナゲの小道」に植栽しました。白、黄、ピンクの3色合わせてその数約700球!写真は6月中旬のものですが順調に成長しています。たくさん蕾を付けているので花でいっぱいになりそうです。7月中旬くらいに咲くのでは、と予想していますが、天候にもよりますので開花状況はお問い合わせください。
【園内に咲く花のご紹介】
※天候等によりうまく咲いていない場合もあります。
文/村松 潤一
赤塚植物園「レッドヒル ヒーサーの森」は、世界各国の公園を巡り歩いてきた園主 赤塚ひさ子が、荒れていた山に少しずつ“命”を吹き込み、日本の風土に合った四季を楽しむ里山としてよみがえらせました。
シンボルツリーは「世界一のっぽの木」と呼ばれている「センペルセコイア」です、別名「レッドウッド」と呼ばれているセンペルセコイアが、小高い丘にはたくさん植えられていることから「レッドヒル」と命名されました。
シャクナゲを中心に約1,000品種1万本以上の花木や四季の草花を楽しむことができ、森の息吹を感じ、大人も子どもたちも楽しく自然環境や花に触れ、心が豊かになる里山庭園です。
〒514-2221
三重県津市高野尾町2877番地
☎ 059-230-7789
※料金、開園時間等、詳しくは下記ホームページをご覧ください。
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